ニチイ学館の第一四半期、営業利益率が改善

在宅介護サービス最大手のニチイ学館は8月8日、
2004年3月期第一四半期(2003年4月〜6月)の連結決算を公表した。
ヘルスケア事業の売上高は167億7100万円で、
営業利益は13億300万円。売上高営業利益率は約7.8%となり、
2003年3月期(通期)の約5.3%を上回る好調な結果となった。

 [ 日経 MedWave 8月11日]




<解説>

 
介護報酬の改定後、最初の四半期の決算公開。  
介護報酬の改定がどのような影響を与えたのか、  
最大手のニチイ学館の決算報告をもとに考えます。
 
意外にも、というのも変かもしれませんが、  
出足は好調だった模様です。  
最も注目されたのは「複合介護」が廃止され、  
3類型から2類型(生活援助・身体介護)へ変更したことによる影響です。  
ニチイ学館、改定前の3月は  
家事援助42%、複合型31%、身体介護27%だった類型別提供時間が、  
改定後の4月には生活援助45%、身体介護55%となりました。  
新規利用者やサービス内容の変更などもあり、  
単純な比較は出来ませんが、  
複合型サービスの利用者のほとんどが身体介護へ移行したことになります。  
同社は、介護報酬改定による影響を「わずかなプラス」ととらえています。
 
しかし、全国全ての事業者にとって同じ影響が出たとは言えません。  
ニチイ学館はかなり高い割合で  
複合型を身体介護にシフトすることができた例ではないでしょうか。  
この介護報酬改定が社会全体にどのように影響を与えたのか、  
今後も注目してみましょう。




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